マドリードおすすめバル6軒、昔ながらの地元人気店をご紹介します<バル編です>

バル・サントゥルセ

 

 

マドリードは様々なバルやレストランが集まり高級店から格安店まで時と場合に応じて食を楽しめる。マドリード中心部でサンミゲール市場、マッシュルーム屋、マヨール広場も行ったあなたに地元民に愛される昔ながらのおすすめバルをご紹介します。お店によっては英語は全く無理、メニューは手書きのスペイン語。でも絶対心に残る楽しくおいしい思い出になること間違いなしです。

 

*サンミゲール市場とマッシュルーム屋についてはこちらの記事へ。

*マドリード観光、初めてのマドリードなら外せないスペイン広場とマヨール広場、そしてバル街へ

Contents

 bar snturce  バル・サントゥルセ いわし屋


Plaza del Gral Vara de Rey,14

地下鉄5号線ラ・ラティーナから徒歩5分又はマヨール広場から徒歩10分

*バル・サントゥルセの公式ページ

*http://www.barsanturce.com/

 

 

毎日12時から16時頃(月曜休み)夜は毎日閉まる

ここは私の一番おすすめバルです。日曜日のラストロ(蚤の市)の日は大変混みあいます。バルで椅子のないカウンターのみ。イワシの鉄板焼きが人気で安くておいしいです。それ以外にイカやエビ、ピーマン。メニューは壁にある物のみ。時間が遅くなるほど混むので早めに行くのがコツ。ディープなマドリード楽しみたいなら劇混みの15時頃に行くとギューギューにスペイン人が入って大声でお喋りしているところで楽しめます。

入り口の看板は長年壊れたまま。

バル・サントゥルセ
筆者撮影

メニューは壁に

バル・サントゥルセ
筆者撮影

黒板一番上サルディーナ(イワシ)が12匹で3,90ユーロ。少し下がってピミエント・デ・パドロン(しし唐ピーマン)が一皿4,90ユーロ。カウンターだけの小さなバルです。座れないので長居はしません。

バル・サントゥルセ
筆者撮影

どんどん焼かれていくイワシ。ここに来る人達はイワシが目当てです。他の物も少しありますが周りの人達はみんなイワシを食べています。

バル・サントゥルセ
筆者撮影

 

イワシ(サルディーナ)は小ぶりで(季節にもよります)一皿12匹なので2人~3人で一皿で丁度いい位。頼み方は「ウナ・デ・サルディーナ・ポルファボール」とか「ウナ・ラシオン・デ・サルディーナ・ポルファボール」それと飲み物を何か。ビールなら「カーニャ・デ・セルベッサ」もちろんアルコールのない飲み物もある。

*フォークもナイフもありません。手でいただきます。

バル・サントゥルセ
筆者撮影

イワシを頼むと「ピーマンいるの?(キエレス・ピミエント?)」って毎回聞かれます。しし唐ピーマン(ピミエント・デ・パドロン)の鉄板焼きに岩塩がまぶしてある。甘くておいしいですが時々滅茶苦茶辛いのが有ります。獅子唐辛子の辛さです。岩塩ととても相性がいいですが塩が要らない人は「シン・サル」で。

ピミエントデパドロン
筆者撮影

私たちはちょっと足りなかったのでイカ焼き頼みました。ほたるいかの鉄板焼きをハーフポーションで。「メディオ・デ・チピロネス・ア・ラ・プランチャ」。チピロネスがホタルイカです。メディオは半分という意味。ア・ラ・プランチャは鉄板焼きでフリート(フライ)もあります。一皿の場合は「ウナ・ラシオン・デ・チピロネス・アラ・プランチャ」

バル・サントゥルセ
筆者撮影

写真が無いですがエビも美味しいです。エビはスペイン語でガンバス。鉄板焼き(プランチャ)かフリッター(フリート)が選べます。

写真は日曜日の13時頃。そろそろ混み始めました。とっても混むので早めに行くのがコツですね。

バル・サントゥルセ
筆者撮影

ここのお手洗いはあまり綺麗ではないので次へ行きましょう。

マヨール広場から徒歩10分です。

*英語はあまり通じません。旅行中に便利なバルで使えるスペイン語をまとめてある記事です。

*バルで使えるスペイン語<旅行中に便利なスペイン語バル編>

 

ここを出たらマヨール広場まで登り坂歩いて10分程で到着。坂道を登って行くとマヨール広場なのでその近くに沢山バルやメゾンが有ります。サンミゲール市場やマッシュルーム屋に行くのも良いですね。マヨール広場近くにおつまみ無料のバルがあります。ここも地元人しかいない昔ながらのおすすめバル。別記事です。

*Ñeru ビールに無料のおつまみ

casa labra  カサ・ラブラ タラの天ぷら


c/Tetuan12(ソル広場すぐ)

毎日11時から15時30分 午後18時から23時

*カサ・ラブラの公式ページです

*http://www.casalabra.es/

 

タラの天ぷらが有名。創業1860年なので日本は西郷さんが活躍していた頃からやっているマドリード老舗バルです。スペイン社会党発祥の地。

プエルタ・デル・ソル(太陽の門広場)のすぐ近く。デパート(エル・コルテ・イングレスのソル店)の横なのでお買い物のついでやちょっと小腹が減ったときに立ち寄ります。

<カサ・ラブラ外観>

カサ・ラブラ
筆者撮影

入り口は向かって右側の方。時間によっては随分並んでいるので列についてタラとコロッケを注文。キッチンで揚げたのを持って来て無くなったら揚がって来るのを少し待ちます。

カサ・ラブラ
筆者撮影

スペイン語でタラはバカラオ、コロッケはクロケタ。スペイン語で注文なら例えば「タラふたつにコロッケふたつ」だと「ドス・デ・バカラオ・イ・ドス・デクロケタス・ポルファボール」となります。ここで食べ物を注文して持って行って飲み物を奥のバル・カウンターで注文する

<出来上がったバカラオを注文するところ>

カサ・ラブラ
筆者撮影

<黒板に手書きのメニュー>

カサ・ラブラ
筆者撮影

黒板上からタラのフライ(タハダ・デ・バカラオ)1,5ユーロ、タラのクリームコロッケ(クロケタ・デ・バカラオ)1,05ユーロ。食べ物の支払いはここで済ませます。

奥のカウンターで飲み物注文。カウンターで暫くお店の人を我慢強く見つめ続けると中のおじさんが「何する?」といってくれるので「ドス・カーニャス」(ビールふたつ)とか「ドス・チャトス・デ・ビノ」(ワインふたつ)と飲み物を注文。その場で支払いです。英語も大丈夫です。

*カーニャスは小さいコップのビールでチャトスは小さいコップのワイン。スペインは一軒のお店でゆっくりせずに何件もお店を回るので小さなコップで飲みます。

カサ・ラブラ
筆者撮影

写真は週末午後20時頃マドリードの地元の人達がやって来ます。混んでいますが回転も速いです。みんなビール一杯飲んでタラを1つ2つで次へ行ってしまいます。

カサ・ラブラ
筆者撮影

何とか場所を見つけてスペイン人はお喋りしながら楽しみます。壁沿いにお皿を置ける台があるのでうまく場所を見つけましょう。遠慮していてはいけません。失礼が無いようにですが頑張って落ち着く場所をじわじわとゲットしましょう。

カサ・ラブラ
筆者撮影

奥にレストラン風に座席のある部屋もありますがカウンターでタラのフライとビールかワイン一杯で出るのが地元風。タラは時々塩抜きが足りなくて塩辛いときがあります。コロッケはタラが入ったクリームコロッケでとっても美味しいですが私は一個で充分。タラとコロッケを食べたら次へ行きましょう。ここはお手洗いも綺麗です。地下へ階段を降りていくと改装された清潔なお手洗いが有ります。

ソル広場から徒歩5分

Casa de abuelo カサ・デ・アブエロ エビのアヒージョ


calle victoria,12

毎日12時から01時頃

カサ・デル・アブエロの公式ページ

*https://lacasadelabuelo.es/

 

エビのアヒージョはいかがでしょうか。ソル広場から歩いて10分くらいでエビのアヒージョ専門店が有ります。このお店は市内に何軒かあるので都合のいい場所で行くことが出来ます。マヨール広場直ぐ近くにも開店しました。

カサ・デ・アブエロ
筆者撮影

目の前でエビをアヒージョにしてくれます。ほかにエビのフライも。

海老のアヒージョ
筆者撮影

ソル広場から徒歩5分

*カサ・デル・アブエロは別記事があるのでこちらもどうぞ

エビのアヒージョ100年の老舗カサ・デル・アブエロ

 

Bar Las Bravas バル・ラス・ブラバス 元祖ポテトのサルサ・ブラバ


上記エビのアヒージョの老舗カサ・デル・アブエロのすぐ近くにあるポテトのサルサ・ブラバ(ピリ辛ソース)の発祥の地。他にも支店が2件あります。下の公式ページで確認できます。

Calle de Espaz y Mina,13

地下鉄1号線ソル

*ラス・ブラバスの公式ページです。

 

このバルも歴史のあるお店で他のメニューも豊富なので座って色々食べるのにおすすめです。

ポテトのフライに少しピリ辛ソースをかけたものを「パタタス・ブラバス」と呼びます。今はスペイン中の色々なバルで定番物として出されていますがここのお店が最初に始めたそう。お店は1933年から営業していてサルサ・ブラバス(ピリ辛ソース)は1950年に始めたそうです。今はサルサ・ブラバス(ピリ辛ソース)だけでも持ち帰りが出来る程の人気。

ラス・ブラバスの外観。新しく改装してちょっとチープなつくりになってしまったのは残念。しかしファースト・フードぽくて入りやすいかもですが。

ラス・ブラバス
筆者撮影

 

店内は明るくて広々して清潔。

ラス・ブラバス
筆者撮影
ラス・ブラバス
筆者撮影

これがパタタス・ブラバス。上にかかっているオレンジのソースがサルサ・ブラバ。店員さんの服もブラバソースのオレンジ色です。

パタタス・ブラバス
筆者撮影

それ以外にもトルティージャやタコやコロッケ等色々あります。ゆっくり座って食べたいときにもいいですね。メニューはスペイン語と英語あり。下の写真はお店のウェブから。豚の耳のフライにブラバスソース。店内でこれを食べている人が多かったです。オレハス・コン・ブラバ(豚の耳焼いたのにブラバ・ソース)

ラス・ブラバス
las bravas web

お持ち帰りも出来ますと書いてありました。お部屋に帰って食べたいときにもいいですね。持ち帰りは Para llevar パラ・ジェバールと言ってください。

ラス・ブラバスがある通りはバルとレストランぎっしりのバル街の真っただ中。

バリオ・デ・ラス・レトラス
筆者撮影

バリオ・デ・ラス・レトラス地区はバルが沢山あってどこに入っても楽しいこと間違いなしです。そしてソルから近いので便利ですね。ポテト、えびのアヒージョとはしごが出来るおすすめ地区です。

エビのアヒージョのカサ・デル・アブエロから1分です。

 

Casa Dani カサ・ダニー  スペイン・オムレツ


calle ayala28

7時から19時頃

カサ・ダニ―はサラマンカ地区(高級住宅街)にあるメルカード・デラ・パス(mercado de la paz)の中にある庶民派バルです。

市場の中に飲食店が有るのは日本も同じ。食材が新鮮なので大抵市場の中のお店は安くておいしいのが相場。最近は再開発で市場をおしゃれな飲食店で飾るのが流行りの様でここメルカード・デラ・パスも随分と綺麗になった。

メルカード・デラ・パスの果物屋

メルカード・デラ・パス
筆者撮影

メルカード・デラ・パス、食材屋

メルカード・デラ・パス
筆者撮影
カサ・ダニ―
筆者撮影

朝食のスペインオムレツが有名。朝食といってもスペイン人は10時から12時頃に労働者たちも主婦たちも子供達も2度目の朝食を食べる。いつも込み合っていますがみんなコーヒーとスペインオムレツ又は他の朝食ですぐで出ていきます。もちろん朝食時間以外でもオムレツ食べれますが朝食にすると値段がお得です。

スペイン・オムレツはスペイン語ではトルティージャ・エスパニョーラと言って中にじゃがいもが入っている玉子焼き。中身は少し半熟です。

カサ・ダニーのトルティージャ
筆者撮影
カサダニ―
筆者撮影

オムレツ以外にもカタツムリ(カラコレス)や内臓料理(カジョス)イカのフライ等もありますが残念なのは市場の閉店と共に夜は閉まってしまいます。カウンターと奥に部屋があり、お昼の定食も人気があっていつも並んでいます。

メルカード・デラ・パスは他にもおいしそうなお店が沢山。ガイドブックにも出ていませんので各国観光客は見かけないです。ショッピングにこの地区に来たら休憩にいかがでしょうか。

メルカード・デラ・パス
筆者撮影

メトロのセラーノ駅から徒歩5分

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taberna Angel Sierra タベルナ・アンヘル・シエラ


c/gravina,11   メトロ5番線 チュエカ出てすぐ

毎日11時から02時頃

*タベルナ・アンヘル・シエラの公式ページです。

 

創業1917年のバル。チュエカ地区はスノッブな若者と同性愛者の地区で流行の発信地。なのでお店も素敵なところが多いので最近は人気が出て来ていてヨーロッパの観光客が増えています。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

このバルは入り口が二つあって正面から入るとカウンターだけ。木造の天井やカウンターが素敵です。

スペインでは同性愛者も差別感なく堂々としています。結婚も許可されているので日本から来られた方は驚くかもしれませんが普通に恋人同士が楽しく過ごしています。もちろんそこにも男女のカップルが一緒にいて他人の事は気にしていません。自由な生き方を感じられますね。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

横の方にも入り口があって正面のカウンターの反対側に行ける。そちらはテーブルもあってゆっくり座れます。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

ここは樽出しのベルモットが有名。少し甘い薬草が入ったワイン。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

ベルモットを頼むとオリーブが付いてくる。スペイン語だと Vermut ベルムー。(後ろのムーにアクセントをつけて発音)。若者街らしく英語も通じる。後シードラ(リンゴの発泡酒)やビールワイン各種お酒何でもあります。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

キッチンが無いバルなので食べるものはカナッペとかオリーブとかのみのスペイン語オンリーのメニューです。スペイン人たちは食前酒を飲んですぐ出ていきます。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

今回私たちが頼んだのは、手前はクリームチーズの上にアンチョビが乗ったカナッペその後ろがエンパナディージャ(パイの中にツナが入っている)

アンヘル・シエラ
筆者撮影

茄子のアルマグロ風。ドン・キホーテの物語にも出てくる茄子の漬け物。

アンヘル・シエラ
筆者撮影

ここは一杯だけ飲んで出るお店、ガッツリ食べるものは無いので何か食べたい場合は直ぐ近くにメルカード・サン・アントンが有ります。元食料品市場だった建物の中に飲食店が沢山入っているので色々楽しめます。同じ建物の地上階にスーパーが有ります。

メルカード・サン・アントンはチュエカ地区にある市場系バル

 

マヨール広場近くに地元の人が集まるおつまみ無料バルが有ります。

マドリード地元人気バル。中心部の老舗「Ñeru 」ビールに無料のおつまみ。お昼の定食も人気。

最後に


今回御紹介したのは個人的にマドリードで良く行くバルです。お友達が来たらおすすめするバルばかりですから安心して行ってください。バルはマドリードの街中に他にも沢山あるので宿泊している地区の近くにお気に入りのバルを見つけて通うのも良いですね。兎に角スペイン中どこにでもあるのがバルで生活に密着していてなくてはならないものなのです。同じ店に行くとなじみになって旅先なのに自分の居場所が見つかる感じが私はたまらなく好きです。昔ながらのお店に懐かしいスペインらしさが残る、巨大になったマドリードの都会の中のバルに昔のスペインが生きています。

 

投稿者: 大森由美

スペインに1989年から住んで日本からのお客様と旅に行ったり美術館を巡ったりしています。お休みの日は夫とキャンピングカーで放浪、スペインに長年住んでもスペインが大好きで日本から来たお客様にもスペイン大好きになってもらうために働いています。趣味はバイオリンとスキーとワイン。

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