リポーイ(リポール)Ripollはカタルーニャ州ジローナ県にあるピレネーふもとの小さな街。カタラン語だとリポイと呼びスペイン語だとリポールで日本語はリポールやリポーイ等様々のよう。バルセロナから近郊電車で約2時間で到着できる小さな街。ビック(VIC)と絡めて周遊の旅にするのも良いしその後ピレネーに入るのも良いと思う。ロマネスクのサンタマリア修道院の彫刻が有名です。この辺りはバリバリ独立派地域で独立旗=エステラーダがどこにでもあるが観光する分には関係なく人々は他の小さなスペインの街と同じで親切で素朴で人懐っこい。
リポイ(リポール)
リポイ(リポール)バルセロナから行き方と時刻表
バルセロナのサンツ駅から近郊線で約2時間なのでバルセロナから日帰りや途中のビックとリポイで終日で遠足、又はピレネーの方へ移動も絡めて周遊コースに入れると旅行の幅が広がる。。
下はバルセロナ近郊線の時刻表
http://www.renfe.com/GA/viajeros/cercanias/barcelona/index.html
スペイン国鉄Renfeのバルセロナ近郊線の時刻表。OrigenをBarcelona santz,DestinoをRipoll Fechaに希望の日にちを入れると時刻表が出てくる。
リポイ(リポール)歴史
リポーイ(リポール)は5世紀にゲルマン民族の大移動の時、西ゴート王国の支配下に入り、その後南からイスラム教徒がやって来てピレネーを超えフランス迄遠征した時に支配を受ける。フランク王国のカール大帝がイスラム教徒を破り今のフランスからカタルーニャへやって来て現在のバルセローナを占領した。そして砦を創り辺境領を置いたのがバルセロナ伯爵領の始まりとなる。878年にギフレ1世多毛王(Wifred el Velloso)がバルセロナ伯爵に任じられる。(ギフレ1世が初代カタルーニャ君主)。888年にバルセロナ伯ギフレ1世はカタルーニャをイスラム教徒から奪回しリポイに聖母マリアに捧げるベネディクト会の修道会を創らせた。
リポイ(リポール)中世の図書館
リポーイ(リポール)の図書館はキリスト教世界でも最も蔵書の多い図書館だった。ローマやトレドとも交流が有り、キリスト教の宗教書や神学書にとどまらず非キリスト教的な古代ギリシャの文献や科学書の写本を数多く所有していた。オリバ修道院長の登場により文化の中心地となり人々は遠くからやって来た。修道士ジェルベールはフランスのオーリヤックからリポーイ(リポール)にやって来て音楽や数学を学んだ。修道士ジェルベールは後にローマ法王になった人物。
リポイ(リポール)サンタマリア修道院
開館時間
夏、4月から9月:10時から14時、16時から19時
冬、10月から3月:10時から13時30分、15時30分から18時
日曜祝日:10時から14時
休館:12月25日、26日、1月6日
リポイのサンタマリア修道院は当時のものとしては現在の教会正面の入り口と回廊のみが残る。最初の教会は9世紀に。オリバ修道院長が1032年に聖別した。
見どころは正面のロマネスク入り口
12世紀半ばに創られた正面のロマネスク入り口は石で掘られた聖書。旧約聖書の様々な場面とペテロとパウロの物語。
正面は旧約聖書の場面が多い。モーゼのエジプト脱出やソロモン王等。
アーチの入り口付近は四季を現す彫刻で写真は秋に豚にいっぱい食べ物を食べさせているところ。
脱穀しているところやブドウの収穫等の日常とカレンダーが可愛い。
回廊(クラウストロ)
回廊(クラウストロ)の柱頭彫刻も時間忘れて楽しめる。教会側に近い方が一番古いもの。
中世の教会彫刻にかなり頻繁に人魚が出てくるのは何故なんだろう。
天使が笛を吹くのに思いっきり口をプーっとしている感じが出ている。
街はコンパクト
ピレネーのふもとの街リポイはコンパクトで歩いてすぐに回れる。サンタマリア修道院から旧市街はすぐ、広場やお店等を見ながら散策。
少し坂を上るとアントニオガウディ―のお弟子さんが作った小さな礼拝堂が有る。ジョアン・ルビオ氏の1912年の作品。
おとぎの国に出てきそうな可愛い礼拝堂。
アントニオガウディは鉄の細工などを柔らかい仕上げにしたが、細部にガウディ―の影響がみられる。
駅の近くのサンチアゴカラトラバの橋
リポイまとめ
ピレネーのふもとの街リポイは小さな街でさっと見るだけなら2時間ほどで廻ってしまう。圧巻はサンタ・マリア修道院でロマネスク好きの方なら時間を忘れて楽しめるでしょう。スペインは地方都市に行くとまだまだ昔のスペインが残っていて人々は素朴でみんな驚くほど親切で人懐っこい。バルセロナにいて一日時間があれば是非近郊の小さな街へ足を延ばしてみてください。