マドリードの美術館・博物館には無料で入れる時間がある。マドリード各モニュモント入場無料の情報をまとめてみた 。

象牙のキリスト像

 

マドリードには沢山の美術館・博物館があり美術館巡りでだけで充分楽しめる街だ。国立美術館がマドリード市内に14館、市立州立とプライベートを合わせると30館以上ありプラド美術館を代表に素晴らしい作品を鑑賞できる。そしてその中の多くの美術館・博物館に無料で入れる時間や日があり並ぶのを覚悟すれば(プラド以外はあまり並ばない)世界の最高峰の美術コレクションや古代の出土品を無料で見れるのだ。時間さえあればお金はなくてもアートに触れられるようにという太っ腹なシステムで万人にアートをという政策。そんなに貧乏でなくてもせっかく無料なのだからここは便乗させてもらおう。そう、外国人でも旅行中でも在住者でもみんな無料なのです。という事でマドリードを訪れたら是非とも行きたい美術館・博物館とその無料の時間をまとめてみました。

Contents

マドリード美術館・博物館無料で入れる時間のリスト


①プラド美術館

スペイン王家のコレクションを中心に展示している国立美術館に無料で入れる。スペイン3大巨匠エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤのほかデューラー、ルーベンス、ティチアーノ、ボッシュ、ブリューゲル、レンブラント等豊富なコレクションを楽しめる。

プラド美術館
筆者撮影

入場料:15€

開館時間:毎日10時から20時、日曜祝日10時から19時

18歳以下と25歳までの学生無料。65歳以上は半額。

<プラド美術館公式ページ>

<プラド美術館無料の時間>

毎日:月曜から土曜18時から20時

日曜祝日:17時から19時

注意:各無料の時間の1時間くらい前から列が出来始めます。ヨーロッパの人が旅行する復活祭やメーデー等の連休の時は長い列が出来ます。

5月18日、11月19日は終日無料


 ②ソフィア王妃芸術センター

プラド美術館には19世紀までのコレクションでそれ以降のアートが納められているスペイン国立近代美術館の事をソフィア王妃芸術センターを呼ぶ。ピカソのゲルニカが有名ですがピカソの初期やミロの初期、ダリの初期なども有り他でお目にかかれない近代絵画や彫刻が鑑賞できる。

ピカソの青衣の女

ソフィア王妃芸術センター
筆者撮影

入場料:10€

開館時間:10時から21時、日曜10時から19時(変更有)

休館日:火曜日

18歳以下、65歳以上無料、25歳までの学生無料

<ソフィア王妃芸術センター公式ページ>

<ソフィア王妃芸術センター無料の時間>

毎日:月曜から金曜の19時から21時

土曜日:19時から21時

日曜日:13時30から19時

4月18日、5月18日、10月12日、12月6日は終日無料

参考:入場口が2つありサバティーニ(ガラスのエレベーター側)の方は無料の時間に列が出来る日もあるが後ろ側に新しいヌーベル入場口が有りそちらは無料の時間も比較的すいている。(時々サバティーニにも無料時間に列が出来る事もあります)

下の写真はサバティーニの入り口の入場券を買う列。

ソフィア王妃芸術センター
筆者撮影

下の写真(右寄り)は同じ時のヌーベルの入り口。ほとんど誰も並んでいない。

ソフィア王妃芸術センター
筆者撮影

③ティッセン・ボルネミッサ美術館

プライベート・コレクションとは到底想像できない質と量を誇るティッセン美術館。ティッセン男爵2代にわたる個人コレクションが展示されている。13世紀のプリミティブ絵画からルネッサンス、バロック、ロココ、印象派、キュービズム、抽象絵画、ポップアート、と殆どすべての時代の絵画をここで鑑賞できる素晴らしい美術館です。

ティッセン美術館
筆者撮影

入場料:12€

開館時間:10時から19時

18歳以下無料、学生と65歳以上割引あり

<ティッセンボルネミッサ美術館公式ページ>

<ティッセン・ボルネミッサ美術館無料の時間>

毎週月曜日:12時から16時

普通の月曜日なら12時に行くと随分並んでいますが13時頃は並ばずに入れる。例外は復活祭の連休やメーデー等はヨーロッパの旅行客で長い列になる時も。


④マドリード国立考古学博物館

Museo  Nacional Arqueologico

19世紀にスペイン王室の収集品をまとめて展示する為に作られたスペイン国立博物館。先史時代のものからフェニキア、カルタゴ、ローマ、ビシゴート、イスラム、中世とここでスペインの歴史を堪能できる。展示の仕方も広々としたところにゆったり置いてあり考古学好きでなくても足を延ばすと楽しめる。入場料払っても3€なので無料じゃなくても是非訪れていただきたい博物館です。

国立考古学博物館
筆者撮影

入場料:3€

開館時間:9時半から20時

休館日:月曜日

<国立考古学博物館公式ページ>

<マドリード国立考古学博物館無料の時間>

土曜日:14時から20時

日曜日:9時半から15時

4月18日、5月18日、10月12日、12月6日は終日無料


⑤王立サン・フェルナンド美術アカデミー

18世紀に設立された絵画、建築、彫刻の芸術学校。国王カルロス3世の時代に現在の場所に邸宅を買い取り改装。音楽部門も設置され美術館と画廊が設けられた。ゴヤはこのアカデミーのディレクターを務め、ピカソ、ダリ、は在籍者だったスペインの一流の芸術学校併設の美術館。ゴヤのイワシの埋葬や自画像を代表に絵画、彫刻、タペストリー、銀細工や陶磁器も展示されている。ソルのすぐ近くなのでショッピングの途中などにもいかがでしょう。

ゴヤ、イワシの埋葬
De Francisco de Goya – Mirar abajo., Dominio público, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18394275

 

入場料:8€

開館時間:10時から15時

月曜休館、8月休館

18歳以下、25歳以下の学生無料

25歳以上の学生、65歳以上は4€

<王立サンフェルナンド美術アカデミー公式ページ>

<王立サンフェルナンド美術アカデミー無料の時間>

毎週水曜日(祝日の場合除く):10時から15時

5月18日、10月12日、12月6日は終日無料


⑥マドリード王宮

オリエンテ宮殿とも呼ばれるスペイン・ブルボン家の王達が初夏に過ごした宮殿。現在は迎賓館として使用しており公式行事や国際会議等に使われている。公式行事が無いときに一般公開されている。

マドリード王宮
筆者撮影

入場料:10€

マドリード王宮開館時間:冬季10時から18時、夏季10時から20時

10月12日は冬季時間だが17時から21時も開館

5歳以下無料

<マドリード王宮公式ページ>

<マドリード王宮無料の日と時間>

5月18日、10月12日終日無料

下はEU在住者(公式の滞在許可証提示)のみ無料

10月~3月:月曜から木曜16時から18時、

4月~9月:月曜から木曜18時から20時


⑦ソローヤ美術館

光の画家と呼ばれるホアキン・ソローヤのマドリードのアトリエが美術館になっている。小さな美術館にソローヤの美しい作品がたっぷり。マドリードの富裕層の邸宅を見るのも楽しくお庭もセンスが良い。短時間で鑑賞できるので是非とも足を運んでみてください。入場料支払ってもたったの3€です。

ソローヤ美術館
筆者撮影

入場料:3€

開館時間:火曜日から土曜日9時半から20時、日曜日10時から15時

休館日:月曜日

18歳以下と25歳までの学生、65歳以上は無料

https://www.mecd.gob.es/msorolla/inicio.html

<ソローヤ美術館無料の時間>

土曜日:14時から20時

日曜日:10時から15時

4月18日、5月18日、10月12日、12月6日は終日無料


⑧海軍博物館

マドリード海軍博物館はスペインの海軍本部のすぐ横にある国立博物館。無敵艦隊の時代の船の模型や絵画コンパスや地図が納められている。歴史好きや船好きの方には楽しい博物館です。プラド美術館からすぐなので時間があれば寄り道をするといいですね。ファン・デ・コサの書いた1500年の地図は初めてアメリカ大陸が描かれたもの。

海軍博物館
筆者撮影

入場料無料:協力費3€はボランティアで

開館時間:10時から19時 8月10時から15時

休館日:月曜日

<国立海軍博物館公式ページ>

<海軍博物館無料の時間>

毎日無料です。入口で協力費の3€支払っても支払わなくでも大丈夫。

 

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⑨ 国立装飾博物館

1912年に設立された国立美術館で建物は貴族の邸宅。建築も素晴らしいが約1万点のコレクションは宝飾品やインテリア、ガラス製品や宝石や陶磁器等。中には日本の物もある。美しい焼き物で飾られたキッチンは必見。

 

国立装飾博物館
筆者撮影

入場料:3€

開館時間:火曜から土曜9時30分から15時と木曜17時から20時、日曜祝日10時から15時。

休館日:月曜日

<国立装飾博物館公式ページ>

<国立装飾美術館無料の時間>

木曜:17時から20時

土曜:14時から15時、日曜終日無料

4月18日、5月18日、10月12日、12月6日終日無料


⑩マドリード市立歴史博物館

1929年に創設された市立歴史博物館は18世紀の病院だった建物。16世紀のマドリードの地図や当時の街の絵があり街の発展の様子がわかる。当時から都市計画の元に街を拡張している事と当時の地図や平面図が保存されているのが興味深い。マドリードの街がどのように発展して来たかの歴史が良くわかる。

アドリード市立歴史博物館
筆者撮影

入場料:無料

開館時間:10時から20時

休館日:月曜日

<マドリード市立歴史博物館公式ページ>

<マドリード市立歴史博物館無料の時間>

毎日終日無料


⑪デスカルサス・レアレス修道院

スペイン国王カルロス1世(神聖ローマ帝国カルロス5世)の娘ファナ・デ・アウストリアが設立した修道院。マドリードの最も賑やかな中心部の近くにありながら一歩足を踏み入れると16世紀の世界。約2世紀にわたって貴族の女性達が俗世から離れて暮らしたクララ会の僧院。ルーベンスの下絵で織ったタペストリーやティチアーノやブリューゲルなども鑑賞できる。

 

レアル・デスカルサス・レアレス修道院
筆者撮影

入場料:6€

開館時間:火曜から土曜 10時から14時、16時から18時半

日曜祝日10時から15時

月曜、公式行事、州の祝日に休館

入場は20名のグループに分かれてスペイン語の説明を聞きながら約1時間15分ほど。当日並んでも入れない事もあるのでネットで予約をお勧めします。

<デスカルサス・レアレス修道公式ページ>

<デスカルサスレアレス修道院無料の日と時間>

5月18日、10月12日終日無料

下はEU在住者(公式の滞在許可証提示)のみ無料

水曜日と木曜日の午後はEU在住者は無料。


⑫セラルボ美術館

作家で美術愛好家だったセラルボ公爵の寄贈した作品が納められている。豪華な邸宅が素晴らしく回廊や広間を見ながら絵画や調度品、コインや彫刻屋甲冑、考古学的出土品等を楽しめる美術館。

セラルボ美術館
筆者撮影

入場料:3€

開館時間:火曜から土曜、9時30分から15時、木曜日17時から20時(木曜が祝日の場合は午後閉館)

日曜祝日:10時から15時

休館日:月曜日

<セラルボ美術館公式ページ>

<セラルボ美術館無料の時間>

木曜:17時から20時

土曜:14時から15時

日曜日:終日無料

4月18日、5月18日、10月12日、12月6日は終日無料


⑬国立ロマンティシズム美術館

19世紀のロマン派の時代の伯爵の邸宅に絵画や家具、装飾品を集めてオープンした美術館。ゴヤの絵もある。

入場料:3€

開館時間:夏9時半から20時、冬9時半から18時半、日祝10時から15時

18歳以下と65歳以上は無料

休館日:月曜日

<ロマンティシズム美術館公式ページ>

<ロマンティシズム美術館無料の日と時間>

土曜日:14時から15時

日曜日:終日無料

5月18日、10月12日、11月16日、12月6日終日無料


⑭ラザーロ・ガルディアーノ美術館

美術愛好家ホセ・ラザロ・ガルディアーノが集めたコレクションがスペイン国家に遺贈された。セラーノ通りの邸宅に中世の金銀細工や宝飾品や象牙細工などが展示されている。絵画のコレクションは素晴らしくボッシュやスルバラン、エル・グレコ、ボッシュ等個人のコレクションの幅の広さに驚く。

入場料:6€

開館時間:10時から16時半(日曜~15時)

休館日:月曜日

<ラザロ・ガルディアーノ美術館公式ページ>

ラザロガルディアーノ美術館無料の時間

毎日:15時半から16時半

日曜:14時から15時

毎月第1月曜:17時から21時


⑮ゴヤのパンテオン(サン・アントニオ・デラ・フロリダ教会)

正式名称はサン・アントニオ・デ・ラ・フロリダ教会。花咲く聖アントニオ教会という名前で天井画はゴヤのフレスコ画。聖アントニオの奇跡の場面が描かれている。毎日のミサで使われる蝋燭の煤でフレスコ画が痛んでしまうので同じ形の教会を横に作り毎日のミサはそちらで行われている。ゴヤはボルドーで亡くなるが後に遺体が移管されており現在ゴヤのお墓にもなっている。

サンアントニオデラフロリダ教会
筆者撮影

入場料:無料

開館時間:火曜から日曜9時半から20時

休館日:月曜日

<ゴヤのパンテオン、マドリード市観光ページ>

<ゴヤのパンテオン入場無料の日と時間>

毎日入場無料


⑯デボ神殿

エジプトのナイル川にあった神殿がマドリードに贈られた。アスワン・ハイダムの建設で水没する様々な神殿を守ろうと各国が援助をした。スペイン政府もそのひとつで援助のお礼に水没するはずだった神殿がプレゼントされた。中に入るとヒエログリフ(象形文字)が綺麗に残るのを見ることが出来る。

デボ神殿
筆者撮影

開館時間:火曜から日曜祝日10時から20時

休館日:月曜

入場無料

<デボ神殿、マドリード市観光ページ>

<デボ神殿無料の時間>

毎日入場無料



注意:休館日以外にほぼ全てのの美術館やモニュメントは12月25日、1月1日、1月6日、5月1日に休館。美術館によって11月1日、8月15日、12月24日、12月31日閉館。それぞれの美術館に確認してください。

紹介したのは一部の美術館でマドリードにはまだまだ多くの美術館博物館があり無料の日時が設定されている。マドリードはアートの宝庫で時間さえ許せば無料で素晴らしい作品を楽しめる街です。

無料時間、開館時間等はは予告なく変更されることが有ります。

スペイン旅行、マドリードから日帰りで行けるおすすめ世界遺産の街

投稿者: 大森由美

スペインに1989年から住んで日本からのお客様と旅に行ったり美術館を巡ったりしています。お休みの日は夫とキャンピングカーで放浪、スペインに長年住んでもスペインが大好きで日本から来たお客様にもスペイン大好きになってもらうために働いています。趣味はバイオリンとスキーとワイン。

「マドリードの美術館・博物館には無料で入れる時間がある。マドリード各モニュモント入場無料の情報をまとめてみた 。」への2件のフィードバック

  1. 国際博物館の日 (05/18) に何回マドリードに通えば、これら全部制覇出来るのでしょうか? (笑)
    ワシントンのスミソニアン博物館群も無料が多くて堪能しましたが、マドリードも素晴らしいですね!

    1. 青山様
      メッセージありがとうございます。美術館博物館が無料になる日が多くて贅沢ですね。ワシントンは行ったことが無いです。スミソニアン一度行ってみたいです。

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