サンティアゴの道<サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ>
巡礼や宗教に奇跡はつきもの。このサンティアゴの道は1000年も人々が何かを求めて歩いた道。色んなドラマがあったに違い無いし今日も誰かが怒ったり泣いたり。喧嘩したり笑ったり、そして奇跡が起こっているに違いない。
「サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ」
「石畳の聖ドミンゴ様」
という名前の街
彼はサンティアゴの道に病院や橋や石畳の道を造った修道士
この街の大聖堂に眠っています
この辺りはリオハ州。スペインワインの中でも取って置きの優れものの産地。綺麗に手入れされたぶどう畑を進んで行くと遠くに教会の塔が見えて来た。中世の旅人に取っては、いや、今歩く人達にも目印や目標より心の支えだと思う。
奇跡
ここで奇跡があった。昔々巡礼が命掛けだった頃、ある若者が両親と遠くからサンティアゴ目指して歩いて来た。やっとこさこの街に荷物を降ろして宿を取った。その旅籠の娘が若者に一目惚れ。迫るは言い寄るはあの手この手で若者に「付き合ってくださいッ」。しかし若者は冷たく「無視」して宿を立ち去る準備。悔し紛れに娘は若者の荷物に銀のコップを忍び込ませた。そして「彼は泥棒〜〜」と訴えた
当時の法律では泥棒は絞首刑。若者は捕まり広場で吊るされた。ところが、1ヶ月経っても若者は吊るされたまま生きている両親はサンティアゴの巡礼を終えて戻ってきてビックリ。そして若者は両親に「どうか判事に私の無実を話して下さい。私は聖ドミンゴ様に守られております。」
何とか判事に謁見が許された両親、判事は食事中。チキンの丸焼きを頬張る寸前「フン!そやつが生きているなどど言うのはこのニワトリが生きていると言うのと同じ事ジャ!」すると突然丸焼きチキンが立ち上がりコッコロコッコッコ〜〜(スペイン語だと鳴き声これ)と鳴いて若者は絞首刑台から降ろされ両親と故郷へ帰って行ったとさ。
という奇跡があったとされ大聖堂に今もつがいの真っ白なニワトリが飼われています
大聖堂に鶏
ちょっと写真じゃ見えにくいですが上の箱の中に二羽のニワトリ。
世界に数々素晴らしい大聖堂が有るけれど中にニワトリが飼われているのはここだけです。
だけどこの両親吊るされた息子置いてサンティアゴ行ったんだ〜〜冷たいなあ。
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