長い長い旧約聖書を読んでいくシリーズですアブラハムの物語。旧約聖書のアブラハムの物語は長いのでここでは神の声を聞いたアブラハムが故郷を捨てたあとの物語。
アブラハムについては考古学上の発見や聖書に出てくる地理的位置が正確なので実在した人物となっている。
Contents
旧約聖書・アブラハムの息子イサクの誕生
アブラハムの物語、前回まであらすじ
アブラハムは神の声を聞いて故郷を捨ててカナンの地へ。さらに飢饉でエジプトへ行きファラオから貰ったもので豊かになった。アブラハムと甥ロトの従者たちに揉め事が起こり始めたので二人は分かれて別の道を行く。ロトは豊かなソドムとゴモラを選んで住んだ。子供がいないアブラハムは妻サラが差し出した奴隷女ハガルとの間に子供を得た。神はアブラハムに現れ、妻のサラに子供が生まれる、そしてあなたの子孫は星の数ほどに増えて栄えると予言した。
アブラムに3人の天使現る
旧約聖書のこの部分は長くて複雑なので物語のあらすじを紹介します。
ある夏の暑い日に(ここは砂漠で昼間はとっても暑い)マレムの樫の木のかたわらでアブラハムの前に三人の旅人が現れた。彼らの習慣では旅人には親切にすることが善行だったのでアブラハムは彼らに「どうぞ中に入って足を洗って休んでいってください。食べ物を準備しますので」と言って旅人をもてなした。
どうやらこのうちの一人は神で二人は天使だったのだ。教えないのに妻の名を知っているではないか。
しかも彼らはアブラハムにあなたの妻サラは「来年の春に男の子を産むでしょう」と言ったので年老いたサラは「二人とも老人なのにそんなわけないでしょ」と心で笑った。
すると旅人の一人はアブラハムに
「なぜサラは自分が老人であるのに子を生むことができようかと笑ったのか。主にとって不可能なことがありましょうか。来年の春私はあなたのところに帰ってきます。その時サラには男の子が生まれているでしょう」
やっぱり神だったのだ、なんでも知っている。
その人々はそこを立ってソドムのほうに向かった。
ソドムとゴモラは悪徳の街だった
三人の使いはアブラハムにソドムとゴモラを滅ぼす話をする。
*ソドムとゴモラの場所を調べてみた。一応この辺りで考古学的にも検証されているようだ。
アブラハムはそこには甥のロトがいるので滅ぼさないように天使たちに頼む。天使たちはそこに正しいものが十人いれば滅ぼさないとアブラハムに約束した。
悪徳の町ソドムとゴモラ
二人の天使たちはソドムに着いた。天使たちがロトの家を訪ねたときロトたちは彼らを守るため家に招き入れた。だがそれを見ていたソドムの人たちはロトの家に押しかけ二人の天使を引き渡せと家を取り囲んだのだ。ロトは二人を守るため外に出て民衆を抑えようとしたが民衆が暴れたので天使が出てきて民衆の目を眩ませたので彼らは入り口が見えなくなった。
二人の天使たちはロトに「他にあなたの身内がこの街にいますか?もしいたら皆ここから連れ出しなさい。私たちはこの街を滅ぼします。」とロトの身内の者を助けてくれようとしたが誰もロトの話を聞き入れないのだ。
夜が明けて二人の天使たちは呆れてロトに「ここにいるあなたの妻と二人の娘を連れ出しなさい。そうしなければあなたもこの街の不義のため滅ぼされるでしょう。」
「自分の命を救いなさい。後ろを振り返ってはいけない。低地にはどこも立ち止まってはいけない。山に逃れなさい」
神は硫黄と火を天からソドムとゴモラの上にふらせこれらの街をことごとく滅ぼされた。
しかしロトの妻は後ろを振り返ったので塩の柱になった。
*ソドムとゴモラは考古学者によってほぼ確定されていて文明の進んだ大きな街だった。地殻変動などの大きな自然災害で滅亡したかもしれない。
*ロトの妻の塩の柱と言われるものが現存するらしいがもちろん真偽の程は不明。
ふと読みながら「振り返ってはいけない」が教訓なのかもしれない、と思った。
アブラハム100歳で妻のサラ90歳に子供が産まれる
神の約束は本当となりサラは身籠りアブラハムに息子を与えた。
子供はイサクと名付けられた。イサクは「彼は笑う」と言う意味だ。
イサクが生まれたときアブラハムは100歳だった。
アブラハムの物語はまだ続きます
この後が有名なお話でやっと産まれた大事な息子イサクを犠牲にする場面がでてきます。長い長い物語なので次の章に分けて続けます。