スペイン人のとっても素敵なところ

ヨーロッパや世界のいろんな国を回ってきて私には一番居心地がいい国がスペインでした。これは個人的な経験とその人の性格や好みがかなり左右されるので「私にとっては」という話なので色んなご意見もあると思いますが今日はそのスペイン人のとっても素敵なところをご紹介します。

 

 

めちゃくちゃ他人に親切

他人というのは全くの赤の他人です。困っている人にとにかく親切で私は何度助けられてたか数えられません。地下鉄の駅の階段で転んだらすぐに沢山の人が走って助けに来てくれて抱きかかえられます。大きな荷物を持っていたら知らない男性が一緒に持ってくれたり(そこに下心は無く)、ベビーカーの人が階段で困っていたらいろんな人が一緒に持って上がります。以前年配の日本の方と一緒に夜歩いていてその方が少しヨロッとしたら5メートル向こうにいたスペイン人が走って来てコートを脱いで丸めてその人をベンチで横になりなさいと言って立ち去ろうとしてびっくりしました。いえいえコートお返ししますのでと断るのが大変でした。今もギリシャ沖でボートで来る難民を助けるためにスペイン人の消防士さん達が活躍していますし昔中国の「農村の貧しい家の2人めの子供」を救うために養子縁組キャンペーンで沢山の子供たちが救われました。スペインに住む許可証の無い外国人(つまり税金を払っていない居住者)に「医療と教育は無料で」というのがすべての政党のマニフィエストに入っていて実際そうなっています。この心の広さはどうやっても適いません。議論の順序が日本とは違って「まずは助けることが先にあり」その後のことは後でやって行く。後で混乱もあって大変なんですけれど。

人と人の距離感が近い

初めてあった人でもすぐに打ち解けていろんな話が出来る。エレベーターに乗り合わせたり地下鉄で隣に座ったり別に何でもないけど会話をしてすぐ別れる、この微妙な距離感がとっても居心地がいい。遠慮が無い分直球でわかりやすくてめんどくさくないのが好きです。そして都会でもどこでもみんなが知り合いみたいで安心感がある。

仲間意識が強い

いったん仲間と認識されたら全力で助けてくれます。友達とか仲間が大好きで「個人主義」と言われる中サッカーやバスケット、シンクロスイミング等が強いのはこれなんではないかと思っています。仲間で何かを成し遂げるときに援助を惜しまず馬力を出し切ってくれるので一緒に仕事をしても信頼できる。縁故主義や癒着にこれが繋がるんですが・・・・。

流されない

長いものに巻かれない。簡単にマスコミに誘導されないし反骨精神旺盛で流行とかにも簡単に乗らない。自分の意見をしっかり持っているので何がしたいかを知っている。中々同調してくれないので説得に困ることも多いですがいったん理解すると動きは速い。社会全体がそうなので政治家の演説も用意された紙を読んでいる人はいなくて自分の言葉で自分の信じている信条を語る。日本の政治家に足りないのはこれだと思います。

若い女も媚びない

社会が求めるスタイルに人間はなろうとする。これはいつの時代もそうだった。日本の女子高生(あるいはもっと低学年から)がお化粧したりアイドルに憧れたりするのは社会全体が「若い事」に価値を置いているから。こちらから見るとあれは異常で食い物にされていて消費されているのに社会全体で持ち上げている独特の現象。スペインのオンナの子はもっと自然体で野性的な感じで流行に媚びていない気がする。あ、もちろん全体的な印象で日本にも沢山そうじゃない人達もいるしスペインにもなんだかなあな子たちもいますが。これはマスメディア全体で経済や社会を動かそうとしている日本の問題で流行や美術館や音楽や何でも嗜好をコントロールしようとしていると感じます。それにの踊らされない強さがある。

偉い人もふんぞり返っていない

社会的に偉いと言われる人と何度か会ったり話す機会があったけど本当に対等。これはすべてのスペイン人が持っている神の前にはみな平等意識だと思う。威張っている人も居ると思いますが人間同士の上下関係みたいなのが少なくて楽です。お客様は神様的なのが無いので期待していないし求めていない。逆にお店のお姉さんの態度の悪さに怒りそうになる自分を制していい人ぶるのにてこずりますが・・・・。

掃除が上手

とにかく綺麗好きで小さな田舎の町でバルに入ってもお手洗いの綺麗な事には感心します。スペイン人のお掃除好きはもはや「技」のレベルです。家中隅々まで綺麗に磨き上げていて便利さより美しさを優先させるのでそこにゴミ箱あった方がいいのに無い。見えないところに格納されていて必要な時に出す。水道の蛇口やドアのノブまでいつもピカピカです。片づけと掃除はぜったいにスペイン人に適わない。自分の家はきれいにするのに公共の物はどうでもいい人が多くて困るんです…トホホ

語彙が多くて話が面白い

スペイン語の構成上もあるのですが話をしていてみんな導入部から展開部へもっていく話の仕方がうまい。そして単語量が半端なく多くて表現力が豊か。例えばですが食べ物の話だけでもこんなに展開できるのかと感心するし昨日のサッカーの試合の話を始めたら止まらない。スペイン語は沢山の語彙があって褒めたたえる言葉や綺麗な形容詞が豊かです。もちろんののしる言葉も豊
富ですのでビビります。

逆に「本当に驚くスペイン人の困ったところ」の記事もどうぞ

注意が必要なスペイン人の困ったところ>


まとめ

スペイン人と言ってもいろんな人がいて「考え方」や「良い人度」や「親切度」も違いますが何となく全体の特色をまとめてみました。すべては表裏一体なのでとっても良いこれらの個性が裏側では大変困った事にも度々遭遇しております。さらっとお読みくだされば幸いです。

 

スペイン旅行するなら注意が必要な<スペイン人の困ったところ>

どこの国にも良い人も悪い人も好きな部分も嫌いな事もあって色々な面があるのも承知で「ったくスペイン人って」と思うことがある。仕方ないと諦めながら時々「エー違うでしょ、それ」をちょっとまとめてみました。スペイン旅行するなら注意するべきスペイン人の困ったところです。日本に住んでいる外国人の「ったく日本人って」が知りたい。

スペイン人って


人によって答えが違う

まずはスペイン旅行中一番遭遇するのが「道を聞く」ではないでしょうか?これに注意が必要。街で道に迷って人に尋ねるときは最低3人は聞いたほうが良い。知らなくても教えてくれるし、間違ってるとは思わないので自信たっぷりに行き方を教えてくれる。次の人に聞いたら全然違う方向を教えてくれたりする。なのでもう1人聞いてみるべき。3人目も違ったらもう1人聞いて多数決にするしかない。

 

 

道を尋ねる位ならいいのですが生活していると労働許可証の更新や税務署への申告など猥雑な事務処理をやらなくてはならない。それさえ人によって違うことを言われるのでせっかく作った書類の形式が違ったり並んだ列が間違ってたり本当にこれは住んでいて困る。

会話の途中で話し始める

「人の話は最後まで聞きましょう」と思っているスペイン人は1人もいないんだと思う。テレビの討論会なんて司会者も含めて何が何だかわからないくらいみんな同時に議論している。複数の相手の話を聞きながら話す力は聖徳太子なみ。

スペイン語と日本語の構造もあってスペイン語は最初に動詞や否定形が来るので初めの方を聞けば大体相手の意見が想像できる。日本語は最後まで聞かないと何が何やら全く分からない。動詞は最後だし否定形も最後なので否定文かどうかさえ最後まで聞かないとわからない。

一度スペイン人が話し始めて全員の日本人が黙って聞いていたらスペイン人が黙ったことがある。「えっ?」「なんで黙るの」「黙られると聞いてないみたいで不安になる」そうです。

街を歩いてスペイン人同士が話しているのを注意して観察してみてください。2人いたら2人とも同時に話しています。3人でもたいてい同時に話しているのに会話が成り立っているのが凄いです。

自己主張が無茶苦茶凄い

これはほかのヨーロッパ人もそうだと思いますが絶対自分が正しく自分の主張を曲げない。正当性をどこまでも追及する。折り合いをつけるとか妥協するとか適当なところでまあまあ~が無い。なるべく対立を避けてなあなあになんてしない。小さな子供でもしっかり自分の欲しい物がわかっていて親に対して主張するしテレビの街頭インタビューなんて延々と話してる。相手に合わせることが無いので日本だと「空気が読めない人」扱いされる人がどっさりなのがスペイン。注意するほどでもないですが議論は絶対勝ち目なし。

信じてはいけない

これも注意が必要。日本はいいなあと思う事はこれ。小さな商店で何か注文してもちゃんと指定した日に来ているし誰かに何かを頼んだらその通りに出来ているのが普通だから。スペインではそうはいかない。車の修理を頼んでも予定通りに終わっていないし連絡もないので出かけようと思っていた時に車が使えないとか。

以前家のペンキ塗りを頼んだ時に決めた時間に家で待っていたけど結局永遠に現れなくてまた別の業者に頼んだ事があった。私の1日どうしてくれる。

まずはできないことを想定して事を進めるべし。ちゃんとした人もいっぱいいるけど基本知らないところで何かを頼んだらまずは信じない事。

No pasa nada とValeの使い方が間違っている。

気にしなければいい。そう自分に言い聞かせて暮らしてきたけど、時々「えっ?」と思うことがある。No pasa nada は「何でもないよ」とか「大丈夫」みたいな意味。相手が遅れてきたときにこちらがNo pasa nada なら別に何も言わないんです。遅れてきた側の人がNo pasa nada というのがスペイン。以前本当にあったのが横断歩道の歩行者がいるので車をブレーキを踏んで止めたら後ろの車はアクセル踏んできて(スペインでは信号黄色は多くの場合アクセル)コツンとぶつかった。車から双方降りて私の車のあてたところを見ながら相手はNo pasa nada! 違うでしょ~。地下鉄で足を踏まれたとき「ウィッ」と言ったら踏んだ人がNo pasa nada といったこともあったなあ。

valeの方は「オッケー」とか「いいよ」みたいな意味でカジュアルな表現。これも「ちょっと待てよ」と思う場面が良くある。バス停でバスを待っていた私。後から杖をついた年配の女性が来たのでどうぞお先にと譲ったときに「vale」と言われると心の中で「valeじゃなくてgraciasでしょッ」とつぶやく。あちこちでケンカにならないのはスペイン人的に問題ないからで心が狭いのは私なんだと思いますが。


まとめ

以上スペイン旅行で注意が必要な「スペイン人の困ったところ」をまとめてみました。スペインでも地域によっても違うでしょうね。これがローカルルールなのでケンカにもならず日常生活がすごされる。良い面も沢山あってスペイン大好きで住んでいますが日本人的に違うなと何年たっても思うことをまとめてみました。基本こういう時は怒らずに諦めるか笑うことにして自分を保っています。そうNo pasa nada(何でもない)とつぶやきながら。