マドリードにあるおすすめレストランをご紹介します。老舗の昔ながらのレストランで安心してお食事できる筆者がマドリードで個人的に行く(実はあまり教えたくない)レストランです。今回は今流行りの創作料理レストランではなく流行に左右されずに長年の伝統を守っているマドリードの地元の人に愛されているレストランです。地元の人達が中心なのであまり英語は通じないかもしれませんがツーリスティックでなく対応も丁寧なレストランを選びました。
Casa Alberto カサ・アルベルト<カスティーリア料理>
C/Huertas 18
地下鉄1号線2号線3号線ソルから徒歩10分。プラド美術館から徒歩10分位
レストランの公式ページ
1827年創業レストランなので日本はまだ江戸時代で葛飾北斎が活躍していた頃から営業しているレストラン。マドリードの闘牛ファンが集まり討論をかわし昔は劇場の切符も売っていたそうで観劇帰りの人でにぎわった歴史のあるお店です。レストランと手前にバルがあってどちらもいつも込み合っています。建物はセルバンテスが住んでいたという400年前の歴史ある建造物です。
<カサ・アルベルト、入るとバルが有りその奥がレストラン>
レストランは座席が30席ほどと小さく地元の人達でいつも混んでいます。なるべく予約して行ってください。
今回は13時45分頃到着、まだ開店すぐですが一組既にお食事中でした。
メニューは木の表紙でずっしり重い。
スペイン語の下に英語とフランス語が書いてあります。
私たちは前菜にアーティチョーク一皿を2人で分ける事にしてメインにお肉とイカを各自取ることにしました。一皿が大きいので(下の写真)前菜はシェアーでいいかもしれません。
メインにエントレコット(牛肉のあばら肉リブロース)焼き具合を聞いてくれます。
私はチピロネス(イカ)と手前の黒いのは玉ねぎのイカスミ風味
デザートはチーズケーキをひとつだけ頼みました。
ワインはCUNEのクリアンサを頼んで約合計70ユーロ位、チップは3ユーロ置いてきました。
コシード・マドリレーニョ(エジプト豆の煮込み)を食べている人が多かったのは毎週木曜日はコシードの日だそうです。
レストランの手前はバルで樽出しのベルモット(少し甘いアルコール強化ワイン)が有名。つまみも有るので軽くつまみとかちょっと一杯だけの場合はバルもおすすめ。有名店でなのでバルはいつも込み合っていて座るのは難しい。キッチンが開いている時間だと無料でおつまみが出ます。
Can Punyetes カン・プンジェテス<カタラン料理>
カタラン料理レストランで冬にはネギのカルソッが有りますお肉が炭焼きでマドリードの地元民に人気。カルソッは冬の12月から3月頃までのみ。平日のお昼は定食も13ユーロ50セントで提供している。プラド美術館近くにも同じレストランがあります。メニューも店員さんもスペイン語のみのお店です。定食も聞かないと教えてくれません。
can punyetes 本店
Calle de los Señores de Luzón 5
地下鉄 2号線オペラ、1号線ソル
レストランの公式ページです
<http://www.canpunyetesmadrid.es/>
マドリード中心部マヨール広場のすぐ近くにあるレストラン。市役所広場から30秒の所。こんなに中心部にあるのに全く観光客ずれしていない昔ながらのお店です。流行に迎合せずしっかりやっているレストランなのでいつまでもこのまま続いてほしい一店です。
マヨール広場のすぐ横にある市役所広場(plaza de la villa)を背中にしてマヨール通りを渡ると正面にある狭い路地にあるレストランです。
<カン・プンジェテス外観>
<カン・プンジェテス内部>
<Calçot カルソッ、ねぎ焼き>
外の皮をむいて奥にある黄色っぽいソース(ロメスコソース)をたっぷりつけていただきます。しっとり甘くていくらでもいただけます。顔を上に向けて手でネギを顔の上にぶら下げて頂きます。こんな食べ方して大丈夫かという感じですがこれがカルソッの食べ方です。タルーニャ地方タラゴナに行くとカルソッの専門店が沢山あります。
<チャンピニオン、マッシュルーム>
マッシュルームが今回はこんなに大きかったですが季節によって小さいのが沢山入っていることもあります。素材が甘くておいしいので炭火焼きで何もつけないで美味しいです。
<グリーンアスパラの炭火焼き>
グリーンアスパラを炭火で焼くところは少ないです。素材が美味しいのでこのまま岩塩だけでもいいですがソースも手作りのもので美味しいです。
<チュレタ・デ・コルデロ、子羊のあばら肉の炭火焼き>
子羊のあばら肉の炭火焼きです。これはおすすめしたい一品。全く臭みが無く油が落ちてミルクの味がします。日本で子羊が食べれない方でも絶対おいしくいただけます。
<ブティファラ、カタランソーセージ>
ブティファラはカタルーニャのソーセージ。炭火で油が落ちているので他で食べた事無い位美味しいです。ブティファラカタランがこの写真のもので他にブティファラネグラという黒ソーセージもありました。ソーセージの隣はパン・コン・トマテ。パンにトマトを擦りつけてオリーブオイルをかけたカタルーニャの一品。注文はしていなくブティファラに付いているみたいです。
<クレマ・カタラン、カタルーニャクリーム>
デザートも手作り感があってどれも美味しい。これはクレマカタラン。カスタードクリームの上をオーブンでパリッと焼いてある。カタルーニャのデザートといえばこれですね。
ワインも頼んで合計80ユーロ位でチップを4ユーロ置いてきました。
*近くにバルでタパスが無料で出る地元の人が集まるバルが有ります。お昼の定食も定評。別記事でこちら。
El Buey エル・ブエイ <陶板焼き牛肉>
地下鉄2号線オペラ近く
レストランの公式ページ
http://<https://restauranteelbuey.com/>
マドリード王宮、オペラ座近くのお肉専門店。上院議会場のすぐ横なので議員さん達もやって来る。熱く焼いた陶板の上で牛肉をお好みで焼いていただきます。ゴヤ地区にも同じレストランがあります。
<エル・ブエイ入口>
<開店早々のお店の様子>
<ベレンヘナ・コン・ベチャメル、茄子のグラタンソース>
今日の前菜の一部はメニューに書いていないお勧めをウェイターさんがこんなのもありますと口頭で伝えてくれます。
<セタ・アラ・プランチャ、キノコのソテー>
セタ(seta)は大きなマイタケの一種でオリーブオイルで焼いて粉チーズがかかっていました。
<チュレトン・デ・ブエイ、牛肉の陶板焼き>
熱く焼いた陶板のお皿で肉を好みの焼き加減でいただきます。写真は2人前を3人で分けました。お皿は冷めたら取り替えてくれます。真ん中のポテトフライはお肉に付いてきます。
15時過ぎお腹いっぱいいただいて帰るころは超満員。どこのレストランもスペイン人でいっぱいになるのは14時過ぎからです。
ワインも頼んで合計100ユーロ位でした。チップ4ユーロ置いてきました。
*お肉好きならレアル・マドリードのサッカー場近くに選手達も良く行く有名店があります。私の一押しです。別記事でこちらへ。
GOIZEGO KABI ゴイツェゴ・カビ<バスク料理>
Call del Comandante Zorita,37 derecha
地下鉄2号線クアトロカミーノから徒歩10分(*1号線のアルバラードから徒歩5分ですが途中移民の多い少し危険地区を歩くので注意!)帰りはタクシーを使いましょう。
レストランの公式ページ
http://<http://kabi.goizeko-gaztelupe.com/>
バスクに本店があるバスク料理のマドリード店老舗レストランです。エレガントなムードですが気取っていないところが人気の秘密かもしれません。こじんまりしていてサービスも洗練されていますので接待などにも最適です。同じゴイツェゴ・カビ・レストランがサラマンカ地区のホテル・ウェリントン横(ベラスケス通り)にゴイツェゴ・ウェリントンがあります。同じメニュー宿泊している地域によってはそちらへどうぞ。
アミューズは「かぼちゃのクリーム」ピンボケで・・・スミマセン。
冷たい前菜に「アスパラガスとツナのサラダ」をシェアーで頼みました。
暖かい前菜から「コートを着た海老ゴイツェゴ風」
「チピロン(イカ)の玉ねぎ風味」
「エビの鉄板焼き」季節によりエビの種類が変わる。
「エントレコット(牛肉のリブロース)扇風」
22時頃の店内の様子。常連さんが多い感じでした。割と気さくな服装で楽しくお食事が出来るエレガントな高級店です。メトレ(ヘッドウェイター)、カマレロ(ウィエター)もプロな動きですが慇懃過ぎずシンパティコ(感じ良く)でリラックスしてお食事が出来ます。
今回はア・ラ・カルタで頼みましたが週替わりのメニュー・ガストロノミコはデザートとワイン付きで55ユーロは少しずつ色々な料理が楽しめる。Madridajeと言ってワインを何種類かお食事に合わせてもらうと10ユーロ増し。アラカルタで頼むのが面倒な時は良いですね。ただ沢山出てくるので量は覚悟しましょう。ワインリストも充実していてベガ・シシリア等の高級ワインもそろっていました。
*メニュー・ガストロノミコやメニュー・デグスタシオンというおすすめ料理が数皿のコースの場合は同席する人全員同じメニューを人数分頼む事になります。一皿は通常の物より小さいサイズで様々な物を試せます。
最後に
スペインは大抵どこで何を召し上がってもあまり失敗はないです。ただ最近は中心部のツーリスティックなところは残念なお店も増えて来て悲しい。星の数ほどあるレストランの中からもし親しい友達が来たら教えたいレストランをご紹介しました。英語はあまり通じませんので愛嬌と度胸で行ってください。