カディス

カディス

なんとも旅情をそそる名前の街だ。

南スペイン、アンダルシア州の西側。

周りは大西洋に囲まれた港湾都市。
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太陽の光は垂直に街を照らし
白壁に反射して眩しい。
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ヨーロッパ最古の街
紀元前1100年頃にフェニキア人がやって来て造った。
フェニキアはいまのレバノンからシリアの一角。
イスラエルのすぐ北側にある。
エジプトやバビロニアに挟まれているので
高度な古代文明の影響を受け都市国家を作っていた。
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貿易商人で交易で栄えた民族だ。
直線距離で5000キロは離れている。
物が動くと文化や文明も一緒に移動するのは今も同じだ。
彼らが今に残したのがフェニキアン・アルファベット。

 

それまでの表意文字を音を表す表音文字に変えた。
後のローマ人が取り入れたのがいまのローマ字になる。

 

街の考古学博物館に行くとフェニキア人の見事な石棺が残る。
海に囲まれているので古くからの船乗りの街で
コロンブスもここから2度出航している。
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スペイン黄金時代のインディアス艦隊はセビリアを出航すると
カディスを経由して新大陸へ向かった。
タバコや絹や金銀宝石が本国へ運ばれスペインを豊かにした
200年続いた超進んだ輸送システムだったらしい。
時々イギリスやオランダの海賊にやられたけど。

マグロ漁

海沿いを60キロくらいでバルバテBarbateという漁師町
「アルマドラバ」というマグロ漁をやっている。

 

2000年の歴史のある漁でかなり野性的。
何隻もの船でマグロを囲い込んで行き
ジャックナイフを持った漁師たちが海の中にジャンプしてマグロを仕留める。
格闘技型漁師。
この仕留め方が魚の味を左右するらしい。
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解禁は5月中旬頃
捕獲したマグロはあっという間に最新冷凍技術で東京の築地市場へ移動する。
お寿司食べる時スペインの格闘技型漁師達に思いを馳せて下さいませ。

 

そろそろ対岸にアフリカが見えてくる。
ジブラルタルはあと少しだ。
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行き方

マドリッド・アトーチャ駅から Alivia 特急一部新幹線で4時間

イベリア航空  Jerez dela Frontera 空港から50キロ