マドリード・プラド美術館無駄なく回る1時間コース  

入口は2か所。ゴヤとヘロニモス

個人旅行の場合はゴヤをおすすめしています。普通はこちらが空いています。

スペイン旅行でマドリードを訪れると必ず行くモニュメントのひとつがプラド美術館。入口は二ヶ所。ゴヤの切符売り場上と教会の見えるヘロニモス。比較的すいているのはゴヤのほう。入口で手荷物検査。空港と同じ要領。大きなカバン、刃物、棒状のものはクロークに預ける。液体はカバンに入れていれば大丈夫。写真は禁止。一部ヘロニモスの入り口入ったあたりは撮れる。

写真のゴヤの銅像の向こうが切符売り場。両側から階段を登るとゴヤの入り口。

南側にムリーリョ門、学校のグループ用。出ることは出来るのでプラドの後ソフィアに歩いて行くならムリーリョ門から出ると徒歩10分位でレイナ・ソフィア芸術センターに行ける。ゴヤの入り口の方からネプチューンの噴水を反対側にわたるとティッセンボルネミッサ美術館です。この辺りは黄金の三角地帯です。

 

最寄りメトロ

メトロ2号線セビージャまたはバンコ・デ・エスパーニャから徒歩10分。1号線アトーチャからも徒歩10分。バンコ・デ・エスパーニャからシベーレス〜プラドの遊歩道と歩くと綺麗なところを見ながらの散歩道。

 

開館時間および休館日

10:00から20:00(日曜祝日~19:001月6日、12月24日31日~14:00)休刊日1月1日、5月1日、12月25日

閉館時間2時間前から無料。平日18時~日曜祝日17時~30分前には列ができるので少し並ぶ覚悟で。

 

ゴヤの切符売り場上から入場

プラド美術館所蔵品は約2万点のコレクションで常設展だけで1200点の展示。美術好きの方は2日間くらいゆっくり鑑賞してもいいですがあまり時間がない方の為にさっくりコースで約1時間くらいで回れるようにご案内します。おすすめ絵画を無駄なく回ります。

ゴヤの入り口から入るとまずはベネチア絵画が並ぶ。当時のスペイン国王カルロス5世とフェリペ2世のコレクション。ティチアーノ、ティントレット、この辺はさらっと見ながら移動。ベネチアは人工的な街で自然が少ないので鮮やかな色に憧れた。油彩画の綺麗な色を堪能。

 

 

下地図の左側ゴヤ門切符売り場の上へ階段を上がって入る。

 

ティントレット

 

弟子たちの足を洗うキリスト 1547年ころ。床の絵タイルで遠近法が効果的。右の方に弟子の足を洗うキリスト。左には裏切者ユダが。遠景に当時のベネチアの街。

 

エル・グレコ

プラド美術館スペイン3大巨匠のひとりがエル・グレコ。中央回廊から左に入るとエル・グレコ。トレドで活躍したギリシャ人画家。本当はスペイン国王フェリペ2世に仕えたかったが国王の好みでなく注文がもらえなかった。注文主が教会だったのでほとんどが聖書の場面。教会の祭壇画だったもの。受胎告知1570年ころ。左が聖母マリア右のほう上空から降りてきた大天使ガブリエル。天上界では天使たちがお祝いの音楽を奏でている。

 

エル・グレコ、受胎告知

 

隣の部屋にエル・グレコの数少ない肖像画。胸に手を置く騎士の肖像。ジーッと見つめると穏やかな声で話しだしそうです。胸に置く手の形はエル・グレコがよく使った。

エル・グレコ、胸に手を置く騎士

 

エル・グレコ最後の作品。羊飼いたちの礼拝。トレドにあるサント‣ドミンゴ・エル・アンティグオ教会の祭壇画として描かれた。色に深みが出て光源をキリストのみに絞り、周りの人にあたる光の研究。暗い教会の中で信者の視線は赤子キリストへ集まるように。

 

エル・グレコ

ティチアーノ

中央回廊に戻るとベネチアの巨匠ティチアーノのカルロス5世とフェリペ2世。馬に乗っているのがカルロス5世。イサベル女王の孫にあたり遺産相続で大帝国を手に入れた。ハプスブルグ帝国の頂点だった。フェリペ2世はその息子。さらにポルトガル領土を手に入れて日本に宣教師をたくさん送ってきた国王。「太陽の沈まない国」はこの二人の時代。

 

 

ティチアーノ、カルロス5世   ティチアーノ、フェリペ2世

ベラスケス

プラド美術館3大巨匠のひとりベラスケス。ラス・メニーナス1656年は必見。真ん中に王女マルガリータ。左側に画家本人ベラスケスがいます。奥の鏡の中にフェリペ4世国王夫妻。光の扱いによる部屋の空間表現、絵の中の動きや時間の経過、衣装の素材感等。絵から離れてみる程空間が奥に広がって見えます。鏡の中に映っているのはあなた自身と思って絵の前に立ってください。向こう側の人たちがこちらを見ていたことに気が付きます。

 

ベラスケス、ラスメニーナス

中央回廊に戻り前進。

ルーベンス

三美神。三人の女神たちが与えあって慈しみあっている人間の理想の関係。女性の肌の色が透明感があって綺麗です。今だとちょっと太めですが当時の流行とルーベンスの個人的な好み。左端の女性がルーベンスの二度目の結婚相手。53歳の時16歳のエレーヌ・フールマンと再婚。

ルーベンス、三美神

 

さらに進むと突き当りにゴヤ

ゴヤ

プラド美術館3大巨匠最後の1人はゴヤです。1800年に描かれた画家の出世作。ゴヤが使えた国王カルロス4世とその家族の肖像画。色の透明感がとってもきれいです。左端後ろの方からこちらを見ているのが画家本人。ゴヤの近代性は人間の内面描写。国王の表情からのんきそうな人柄がよく出ている。

ゴヤ、カルロス4世とその家族

 

この部屋から右の方へ、通路を横切り左へ行くと裸のマハと着衣のマハ。良く貸し出されます。見るポイントは裸の方の透明感。ゴヤの絵の肌色の独特の美しさ。謎の多い作品です。なぜ禁止だった時代に裸体画を描いたか、2枚の絵のタッチの違い。裸の方の首から上が不自然なのはなぜ。アルバ公爵夫人という貴族の女性説が有力。

 

ゴヤのマハ

 

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廊下の方に出て少し進むと階段。下に降りて右手の部屋へ入るとゴヤの晩年の作品。1808年5月2日と5月3日

プラド美術館地上階の地図

 

晩年のゴヤの作品。写真は5月3日。ナポレオン戦争でマドリードにフランス軍がやって来て民衆が処刑された。戦争が終わってからゴヤが描いたもので人類が描いた最初の「ヒーローがいない戦争画」マネやピカソに影響を与えた作品。

ゴヤ5月3日

 

ゴヤの黒い絵。晩年のゴヤは聴覚を失い戦争で人間嫌いになる。町の郊外に一軒の家を購入しそこで一人暮らす中家中の壁に絵を描いていた。

写真はわが子を食らうサトゥルノス。

ゴヤ、わが子を食らうサトゥルヌス

 

ボルドーのミルク売り。ボルドーに亡命したゴヤが亡くなる前に最後に書いた絵だと言われているがいまだに偽物説も。綺麗な作品で亡くなる前の作品ならゴヤの心はこの絵のようだったかも。涙が出そうになる優しさのある作品です。

ゴヤ、ボルドーのミルク売り

 

もしもう少し時間が許せばここから中央に戻ってあと二点見ていただきたい。

フラ・アンジェリコ受胎告知。1430-32年ころ

イタリアのフィレンツェで活躍した修道士。板にテンペラ。フラ・アンジェリコの受胎告知真作は約10点と言われる中の一点。遠近法と光の扱いでルネッサンスの入り口の作品。ブルーが綺麗が画家。絵をかきながらお祈りを唱えていた修道僧で絵を描く姿が天使のようだったので天使のような修道士<フラ・アンジェリコ>とよばれた。

フラ・アンジェリコ、受胎告知

ヒエロニムス・ボス快楽の園

現オランダにあるスヘルトーヘン・ボス出身の画家。サルバドール・ダリ達(シュル・レアリスト)に影響を与えた作品。1500年頃まだ絵画は教会の聖書の場面が中心だったころに不思議な魑魅魍魎とした世界をユーモラスに描いていて一つ一つのモチーフはまるで今のアニメやゲームに使えるくらい斬新で面白い。両側の翼の後ろにも絵が描かれている。扉を閉めると地球が現れます。

ヒエロニムス・ボス、快楽の園

 

まとめ

スペイン旅行でマドリードにいるならば時間が無くても絶対におすすめがプラド美術館です。時間を作っても行ってください。時間の無い方の為に有名どころを迷子にならずに無駄なく回れるようにコースを作りました。

まだまだ素晴らしい作品がある美術館ですが今日の所はこの辺で。

絵画の楽しみ方にはいろいろありますがヨーロッパの美術館は宗教画の知識があるともっと楽しめます。宗教画の見方、絶対宗教画が面白くなる記事はこちら 宗教画は意外と面白い。楽しむポイントを解説。

ではアスタ・プロント